[第16巻第1号目次へ] Japanese/English

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論文名	画像診断からみた神経心理学のcontroversies
論文言語	J
著者名	田川　皓一＊
所属	＊長尾病院（附）福岡高次脳機能センター
発行	神経心理学：16（1），2─12，2000
受付
受理
要旨	画像診断からみた神経心理学のcontroversiesについて考えてみた。1）一側性の右後大脳動脈閉塞による相貌失認の報告もあるが，左後頭葉病巣は軽微で，かつ一過性であった症例を経験した。2）通常のスライス厚では検出できなかった視床梗塞例を経験した。3）右の後大脳動脈閉塞による左半側空間無視では中大脳動脈との境界域の病巣を重視したい。4）左の後大脳動脈閉塞により超皮質性感覚性失語を呈した症例を経験した。中大脳動脈との境界域の病巣の関与を考えている。5）超皮質性混合型失語例でCT病巣は目立たず，機能画像で広範な障害をみる症例があった。6）予後不良な純粋失読では左後大脳動脈の閉塞とともに潜在性の左中大脳動脈や内頚動脈の閉塞を伴う症例も多い。7）もともと存在した麻痺の増悪で再発した片麻痺と同側の脳出血の4例を経験した。臨床の場ではときとして責任病巣の同定が困難となる症例も存在する。
Keywords	画像診断, 相貌失認, 半側空間無視, 失語症, 純粋失読
別刷請求先	〒814-0153　福岡市城南区樋井川3-47-1　田川皓一