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論文名 前頭葉機能をめぐる神経心理学のcontroversies─前頭葉と記憶との関連をめぐって─
論文言語 J
著者名 三村 將
所属 昭和大学医学部精神医学教室
発行 神経心理学:16(3),171─178,2000
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要旨 前頭葉と記憶をめぐるcontroversiesに関して,2つの観点から論じた.まず,前頭葉性記憶障害については,前頭葉に限局する特殊な記憶機能があるのではなく,複数情報の処理・操作を行う前頭葉機能の一般性から,二次的に説明できると思われた.しかし,前頭葉は時間軸内の継次的な刺激処理への関与が高く,その障害は記憶検査に最も反映されやすいと言える.次に,前頭葉損傷で定型的なリスト学習が障害されるか否かについて,2つの自験データを示した.前頭葉損傷では単語のリスト学習でも成績低下を示すが,その主要因は複数情報の主体的組織化の障害(実験1)や,想起に際しての抑制現象(実験2)であり,やはり前頭葉損傷による認知プロセスへの二次的な影響を反映すると考えられた.
Keywords 前頭葉, 前頭前野, 記憶, リスト学習, 組織化
別刷請求先 〒142-8666 東京都品川区旗の台1-5-8 昭和大学医学部精神医学教室 三村 將


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