論文名 |
年齢層別からみた健常者認知機能の変化─Syndrom Kurztest(SKT)による検討─ |
論文言語 |
J |
著者名 |
川畑 信也1), 吉川 あゆみ2), 後藤 千春2) |
所属 |
1)成田記念病院神経内科
2)成田記念病院言語療法室 |
発行 |
神経心理学:16(3),185─192,2000 |
受付 |
2000年1月11日 |
受理 |
2000年3月21日 |
要旨 |
健常者211名を対象に記憶と注意障害の重症度を定量化するSyndrom Kurztest(SKT)を用いて年齢層別にみた認知機能の変化を検討した.SKT総得点は30歳代1.0点,40歳代1.3点,50歳代2.3点,60歳代1.9点,70歳代3.9点,80歳代8.2点を示していた.SKT総得点からみた認知機能は,30歳代から70歳代までの健常者では目立った低下を示さないが,80歳代に至って有意な低下を示し始めることが判明した.健常者では70歳を越えると,非言語性情報処理速度や注意力の減退,遅延想起の低下が出現し始め,80歳代に入ると言語性情報処理速度の低下が合わせて出現する.一方,即時想起や遅延再認は年齢層別の変化がみられない認知機能であった. |
Keywords |
加齢, 注意, 認知機能, 記憶, Syndrom Kurztest |
別刷請求先 |
〒441-8021 愛知県豊橋市白河町78 成田記念病院神経内科 川畑信也 |