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論文名 アルツハイマー型痴呆と脳血管性痴呆における認知機能障害の比較─Syndrom Kurztest(SKT)による軽症例での検討─
論文言語 J
著者名 川畑 信也1), 後藤 千春2)
所属 1) 成田記念病院神経内科
2) 成田記念病院言語療法室
発行 神経心理学:16(4),231─238,2000
受付 2000年1月7日
受理 2000年5月29日
要旨 健常者78名を対照にSyndrom Kurztest(SKT)を用いて軽度アルツハイマー型痴呆DAT24名と軽度脳血管性痴呆VD12名の認知機能障害を検討した.記憶障害の重症度が同程度であってもVDでは情報を言語的あるいは非言語的に操作する動作性遂行運動機能や注意力,柔軟性がDATと比べてより障害を受けやすいことが明らかとなった.軽度痴呆患者を健常者から鑑別するためには,SKTの各サブテストの中で遅延再認課題が最も鋭敏で有効な検査であった.SKTは,痴呆の中核症状である記憶障害や注意障害,運動操作性の低下を短時間で評価することが可能であり,軽度脳血管性痴呆をアルツハイマー型痴呆から鑑別する際に有効な検査法である.
Keywords アルツハイマー型痴呆, 認知機能, 脳血管性痴呆, 記憶, 皮質下痴呆, Syndrom Kurztest
別刷請求先 〒441-8021 愛知県豊橋市白河町78 成田記念病院神経内科 川畑信也


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