[第17巻第1号目次へ] Japanese/English

Full Text of this Article in Japanese PDF (32K)

論文名	感情とその病態の神経心理学序論
論文言語	J
著者名	浅井　昌弘
所属	慶應義塾大学医学部精神神経科学教室
発行	神経心理学：17（1），2─5，2001
受付
受理
要旨	人間の精神機能を「知・情・意」に分けると，知的機能や認知機能は検査や数量化がし易いが，感情や意欲は性格傾向や個人差もあり複雑である．ここでは「感情とその病態」に関する神経心理学の「序論」として，症状論を中心に概観する．感情は複雑で捉え難く，用語も多様である．感情を数量化する評価尺度もあるが，感情だけを取り出すのは難しく，精神機能全体との関連があり，身体面での自律神経・内分泌症状も重要である．近年は，情動の中枢機構や，感情と大脳部位との関連の研究が盛んであり，その成果を総合的に検討して，「感情の動物である」とも言われる人間のより良い健康に貢献することが望まれる．
Keywords	感情, 情動, 気分障害, 神経心理学
別刷請求先	〒160-8582　東京都新宿区信濃町35　慶應義塾大学医学部精神神経科学教室　浅井昌弘