[第17巻第3号目次へ] Japanese/English

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論文名	片側脳損傷者における両耳聴検査による中枢聴覚系機能の評価について
論文言語	J
著者名	吉川　千絵1）, 原島　恒夫2）, 堅田　明義3）, 三條　伸夫4）, 松本　卓4）
所属	1）筑波大学大学院心身障害学研究科 2）筑波大学心身障害学系 3）金城大学 4）埼玉県総合リハビリテーションセンター神経内科
発行	神経心理学：17（3），192─200，2001
受付	2000年8月8日
受理	2001年2月23日
要旨	片側脳損傷者13名を対象に，両耳聴検査であるDichotic Listening Test（DLT）とDichotic Monitoring Test（DMT）を実施した結果，両検査で聴覚的消去の評価が不一致の例が存在した．この理由として，DLTは記憶の再生をDMTは再認を求めており反応方法が異なること，検査刺激に対する注意の向け方で両検査ともにDivided Attentionが必要だがDMTではSustained Attentionが関与していることが考えられた．以上のことから両検査はそれぞれ異なる機能を評価しているといえ，両検査を併用することで片側脳損傷者の聴こえの問題をより詳細に検討することができると考えた．
Keywords	聴覚的消去, 両耳分離聴, 両耳モニタリング, 片側脳損傷, attentional extinction
別刷請求先	〒305-8572　茨城県つくば市天王台1-1-1　筑波大学心身障害学研究科　吉川千絵