論文名 |
BIT日本版通常検査における右半球損傷患者の誤反応分布─Laterality indexによる検討─ |
論文言語 |
J |
著者名 |
御園 生香1), 石合 純夫1), 小山 康正1), 関 啓子2), 平林 一3) |
所属 |
1)東京都神経科学総合研究所リハビリテーション研究部門
2)神戸大学医学部保健学科
3)リハビリテーションセンター鹿教湯病院臨床心理科 |
発行 |
神経心理学:17(2),121─129,2001 |
受付 |
2000年7月21日 |
受理 |
2000年11月2日 |
要旨 |
BITでは主に見落とし・描き落としを減点して採点し,その左右の分布については問わない.この採点方法が半側空間無視を正しく検出するのか,全般的な注意障害を反映するのかを明らかにするために,Halliganら(1991)に準じてlaterality indexを用いてBIT日本版通常検査における右半球脳血管障害患者48例の誤反応分布を調べた.その結果,全ての下位検査で得点が下がると左側の得点の低い例が増加した.これはBIT本来の採点方法が妥当であり,無視を検出していることを示す.一方,殆どの下位検査がカットオフ点以下である無視重度例にも1~2の下位検査で右側の得点が低い例がおり,無視側の診断には全ての下位検査を実施することが望ましいと言える. |
Keywords |
BIT行動性無視検査日本版, 半側空間無視, 注意障害 |
別刷請求先 |
〒183-8526 東京都府中市武蔵台2-6 東京都神経科学総合研究所リハビリテーション研究部門 御園生香 |