[第19巻第4号目次へ] Japanese/English

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論文名	左手の触覚失認を呈した多発性硬化症の1例
論文言語	J
著者名	山田　浩史1）, 杉原　浩1）, 加茂　力1）, 高橋　洋一1）, 佐々木　浩三2）, 阿部　光文3）
所属	1）聖マリアンナ医科大学神経内科 2）同　リハビリテーション部 3）同　病理
発行	神経心理学：19（4），184─189，2003
受付	2003年5月7日
受理	2003年7月22日
要旨	右頭頂葉病変の多発性硬化症の症例に対して，触覚認知に関する検査を施行した．要素的感覚は正常で，素材や形態の弁別もほぼ可能であるにも関らず，左手で触った物品の呼称が困難であった．右手ではこの障害は認められず，左手の触覚失認か触覚失語が考えられるが，左手で触った物品の用途説明とカテゴリー分類が不可能なことから，左手の触覚失認と考えられた．発症機序として一側半球の体性感覚連合野が，同側半球の記憶系および反対側半球の体性感覚連合野から離断して出現した可能性が考えられた．
Keywords	触覚失認, 多発性硬化症
別刷請求先	〒216-8511　川崎市宮前区菅生2-16-1　聖マリアンナ医科大学神経内科　山田浩史