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論文名 Asperger症候群─原典から─
論文言語 J
著者名 池村 義明
所属 医療法人好寿会美原病院
発行 神経心理学:20(2),99─107,2004
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要旨 幼児童期に於いて,“自閉(病態)”という共通項を持つが,互いにそれぞれ質を異にした臨床形態といえば,Leo Kannerのfrühkindlicher AutismusとHans Aspergerのautistische Psychopathenを同時期に,同一平面上で対置させねばならないが,実際は1950年代から世界の注目を浴びてきたKannerに対して,Aspergerは戦争,政治的理由から斯界への登場が35年も遅れることとなった.両者が同一平面に据えられてからも,それぞれの疾患概念を巡って種々論議があったが,現今では両者は別々の臨床単位とするのが一般である.最近,我が国では重犯罪の低年齢化と共にアスペルガーが引き合いに出されることがよくあるが,Asperger自身にとって迷惑な面も多々ある.以下に,Aspergerの症例と彼の論考を抄訳紹介する.
Keywords アスペルガー症候群, 早期幼児自閉症(カナー), 精神分裂病, (病態の)臨床独立性
別刷請求先 〒587-0061 大阪府南河内群美原町今井380 美原病院 池村義明


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