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論文名 半側空間無視診断における抹消試験遂行時間の意義―BITパーソナルコンピュータ版による検討―
論文言語 J
著者名 小泉 智枝1), 石合 純夫1), 小山 康正1), 中野 直美1), 関 啓子2)
所属 1)東京都神経科学総合研究所リハビリテーション研究部門
2)神戸大学医学部保健学科
発行 神経心理学:20(3),170─176,2004
受付 2004年4月5日
受理 2004年6月2日
要旨 BITでは見落し・描き落しの減点により各下位検査と合計の得点を算出し半側空間無視を診断する.検査の所要時間は問われない.我々は,BITパーソナルコンピュータ版により通常検査の抹消試験について,健常人から所要時間の正常値を求め,軽度無視の検出効率を向上させるための指標となり得るかを検討した.その結果,正常値上限は線分抹消55秒,文字抹消160秒,星印抹消100秒で,それぞれの得点が正常範囲であっても所要時間が正常値上限より延長し,他の下位検査成績にも低下を示す無視患者の存在が明らかとなった.BITの実施に際して,抹消試験の遂行時間評価を加えると,無視の診断効率が向上する.
Keywords BIT行動性無視検査日本版, 半側空間無視, 抹消試験, 所要時間
別刷請求先 〒183-8526 東京都府中市武蔵台2-6 東京都神経科学総合研究所リハビリテーション研究部門


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