[第20巻第3号目次へ] Japanese/English

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論文名	脳卒中と神経心理学─総論─
論文言語	J
著者名	田川　皓一
所属	原土井病院高次脳機能障害センター
発行	神経心理学：20（3），185─194，2004
受付
受理
要旨	神経心理学的症候の責任病巣や発現機序を論じるときには，その基礎疾患の病態生理を理解することが必要である．神経心理学的症候の出現頻度が最も高率である脳卒中の問題点について，以下の概説を加えた．1）脳卒中は脳梗塞や脳出血，くも膜下出血の各病型で病態が異なり，症候の発現機序も異なってくる．2）脳梗塞でも，脳血栓症と脳塞栓症では病態が異なる．3）再発を生じることも多い脳卒中では，左右一側性病巣と両側性病巣における症候の特徴を知る必要がある．4）失語症の発現機序を考えるとき，脳梗塞の臨床的カテゴリーの特徴を知ることが重要である．5）症候から病巣を考え，病巣部位から症候を考える神経心理学的診断の原則を理解しておくことが重要である．
Keywords	脳卒中, 神経心理学, 失語症, 脳塞栓症, 境界域梗塞
別刷請求先	〒813-8588　福岡市東区青葉6-40-8　原土井病院高次脳機能障害センター　田川皓一