[第20巻第3号目次へ] Japanese/English

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論文名	脳梗塞と神経心理学
論文言語	J
著者名	橋本　洋一郎1）, 米村　公伸2）, 稲富　雄一郎3）, 平野　照之4）, 内野　誠4）
所属	1）熊本市立熊本市民病院神経内科 2）同　脳卒中診療科 3）済生会熊本病院脳卒中センター神経内科 4）熊本大学大学院脳神経科学講座神経内科
発行	神経心理学：20（3），195─206，2004
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受理
要旨	脳梗塞による神経心理症候は，血管閉塞症候群として捉えられる．脳梗塞では発症機序，臨床カテゴリー，病巣や灌流域について診断を行う．ラクナ梗塞は，単一の穿通動脈の閉塞による15 mm未満の梗塞で意識障害，神経心理症候，痙攣，単麻痺は起こらない．神経心理症候が存在すればアテローム血栓性脳梗塞や心原性脳塞栓症を考える．しかし視床梗塞や内包膝部梗塞は例外の部位である．心原性脳塞栓症では神経心理症候の重症度と梗塞巣の大きさが比例することが多いが，アテローム血栓性脳梗塞では解離する場合がある．脳卒中急性期における神経心理症候は診断・治療に必須であり，意識障害が存在しても急性期に神経心理症候を極力探索すべきである．
Keywords	神経心理症候, 脳梗塞, 臨床カテゴリー, ラクナ梗塞, 視床梗塞
別刷請求先	〒862-8505　熊本市湖東1-1-60　橋本洋一郎