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論文名 機能的MRIによる脳可塑性の検討
論文言語 J
著者名 定藤 規弘
所属 自然科学研究機構 生理学研究所
発行 神経心理学:21(1),20─25,2005
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要旨 発達期における視覚あるいは聴覚脱失が,コミュニケーション機能を担う神経回路をどのように改変するかを,機能的MRIを用いて,早期視聴覚障害を蒙った成人被験者を対象に観察した.発達期における視覚脱失により,触覚弁別処理が,視覚野で処理されうることが示され,点字読というコミュニケーション手段の脳内処理過程の一端が明らかとなった.一方,発達期における聴覚脱失により,視覚的な動きの情報処理が聴覚領域の活動と関連していることが示され,手話の脳内処理過程の一部が明らかとなった.さらにこれらの可塑的変化を示す領域の少なくとも一部分は,健常成人における異種感覚統合の神経回路と共通するものであることが示された.
Keywords 脳血流, PET, functional MRI, 脳可塑性, 視聴覚障害, 点字, 手話
別刷請求先 〒444-8585 愛知県岡崎市明大寺町西郷中38 自然科学研究機構生理学研究所大脳皮質機能研究系心理生理学研究部門 定藤規弘


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