[第21巻第1号目次へ] Japanese/English

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論文名	人工内耳装用者の聴覚学習
論文言語	J
著者名	平野　滋1）, 藤木　暢也2）, 内藤　泰3）
所属	1）京都医療センター耳鼻咽喉科・気管食道科 2）大津赤十字病院耳鼻咽喉科 3）神戸市立中央市民病院耳鼻咽喉科
発行	神経心理学：21（1），44─48，2005
受付
受理
要旨	人工内耳装用者の聴覚・言語学習機構をポジトロン断層法（PET）を用いて観察し，言語獲得・再獲得における脳の可塑性について検討した． その結果，言語習得後失聴者においては，人工内耳による聴覚情報を聴覚野のみならず運動関連領域や他の多くの脳領域を用いて学習していた．一方，言語習得前失聴者では聴覚学習に個人差が強く認められた．聴覚主体の言語学習を行ってきた小児では，人工内耳により聴覚連合野の活動が広範に認められたが，視覚言語主体の小児では，聴覚連合野が聴覚言語ではなく視覚言語処理に用いられていた．このように，脳の学習，発達は環境によって大きく変化することを念頭におく必要がある．
Keywords	人工内耳, 聴覚, 可塑性, ポジトロン断層法
別刷請求先	〒612-8555　京都市伏見区深草向畑町1-1　京都医療センター耳鼻咽喉科　平野　滋