[第21巻第2号目次へ] Japanese/English

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論文名	日常生活における痴呆患者の食行動
論文言語	J
著者名	池田　学
所属	愛媛大学医学部神経精神医学教室
発行	神経心理学：21（2），98─109，2005
受付
受理
要旨	新たに開発したSwallowing/Appetite/Eating Habits Questionnaire（食行動評価尺度）を用いて，外来通院中の痴呆患者における食行動の異常を検討した．全般的に前頭側頭型痴呆（FTD）と意味痴呆（SD）では，食行動の異常がアルツハイマー病（AD）よりも高頻度に認められた．甘いものを好む嗜好の変化や常同的食行動のような食習慣の変化はFTDとSDに共通して認められた．このことは，FTDとSDでは，共通の精神症状や行動異常が認められるとする先行研究の結果とも一致している．しかし，症状の発現順序は2群でやや異なり，SDでは嗜好の変化が，FTDでは食欲の増加と嗜好の変化が同じ割合で初発症状として認められた．また，英国と日本の痴呆患者で，明らかな食行動の違いは認められなかった．
Keywords	痴呆, 食行動, 前頭側頭型痴呆, 意味痴呆, アルツハイマー病
別刷請求先	〒791-0295　東温市志津川　愛媛大学医学部神経精神医学教室　池田　学