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論文名 MMSEの3単語再生課題への補助再生と再認再生の導入の試み─近時記憶障害の重症度評価としての可能性の検討─
論文言語 J
著者名 伊藤 直亮1), 佐藤 厚2), 今村 徹1)3)
所属 1)新潟医療福祉大学医療技術学部言語聴覚学科
2)新潟リハビリテーション病院言語聴覚科
3)同 神経内科
発行 神経心理学:21(4),252─258,2005
受付 2005年3月28日
受理 2005年6月13日
要旨 3単語の遅延自由再生課題は,MMSEなどのスクリーニング検査に組み込まれているが,それのみでは,Alzheimer's Disease(AD)患者の近時記憶障害の重症度を評価する上では鋭敏ではないと報告されている.本研究ではAD患者連続95症例を対象として,MMSEの3単語再生課題に補助再生と再認再生を追加し,Alzheimer's Disease Assessment Scale(ADAS)の単語列再生課題の成績やActivity of Daily Living(ADL)上の近時記憶障害の重症度指標との関係を検討した.補助再生や再認再生の追加によって,テスト手技としての繁雑さを増すことなく,標準的な近時記憶課題の成績やADL上の近時記憶障害の重症度と相関する指標を得ることができた.スクリーニング検査の場面において,この方法は臨床的に有用である可能性がある.
Keywords 近時記憶障害, 補助再生, 再認再生, アルツハイマー病, ADL
別刷請求先 〒950-3198 新潟市島見町1398番地 新潟医療福祉大学医療技術学部言語聴覚学科 今村 徹


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