[第22巻第1号目次へ] Japanese/English

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論文名	神経精神疾患における社会的認知・意思決定
論文言語	J
著者名	村井　俊哉
所属	京都大学大学院医学研究科脳統御医科学系専攻脳病態生理学講座（精神医学）
発行	神経心理学：22（1），36─42，2006
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受理
要旨	社会的刺激の意味を正しく捉え社会的状況で適切な意思決定を行うことは，社会的動物であるヒトには必須の能力である．社会的刺激の認知には扁桃体が重要な役割を果たしており，その損傷後には恐怖表情など脅威を意味する刺激への感受性が損なわれる．一方，複雑な社会的状況での意思決定には腹内側前頭前皮質が重要な役割を果たしており，その損傷後には金銭・資産の管理ができないなど社会生活上の多大な困難が生じる．またギャンブル課題のような実生活状況を模した意思決定課題で成績低下が認められる．社会的認知・意思決定の障害は，局在脳損傷例に限らず統合失調症などさまざまな精神神経疾患において認められ，その病態解明が進みつつある．
Keywords	社会的認知, 扁桃体, 前頭葉, 意思決定, ギャンブル課題
別刷請求先	〒606-8507　京都市左京区聖護院川原町54　京都大学大学院医学研究科脳統御医科学系専攻脳病態生理学講座（精神医学）　村井俊哉