[第22巻第3号目次へ] Japanese/English

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論文名	FTDの病理学的背景と臨床
論文言語	J
著者名	石原　健司
所属	昭和大学神経内科
発行	神経心理学：22（3），193─199，2006
受付
受理
要旨	前頭側頭型痴呆について，1．これまでの臨床病理学的検討をreviewし，2．自験症例を提示，3．病理学的検討が必要とされる理由に触れた．FTDの病理学的背景としては，大きくタウタンパクの異常による疾患（tauopathy）とユビキチンタンパクの異常による疾患（ubiquitinopathy）に分類され，前者にはPick小体病，皮質基底核変性症，進行性核上性麻痺，FTDP17などが，後者には運動ニューロン疾患を伴うFTD（痴呆を伴うALS），motor neuron disease inclusion dementiaなどが含まれる．また，少数ではあるが，嗜銀顆粒性痴呆やneuronal intermediate filament inclusion diseaseなども，臨床的にFTDを呈する疾患として報告されている．最後に，現時点では治療法のないFTDに対して，将来的には治療可能とするために，さらに臨床病理学的検討を蓄積する必要がある．
Keywords	FTD, タウオパチー, ユビキチン, 神経病理学
別刷請求先	〒142-8666　東京都品川区旗の台1-5-8　昭和大学神経内科　石原健司 k-ishihara@mvj.biglobe.ne.jp