[第22巻第3号目次へ] Japanese/English

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論文名	自発書字と書き取りに解離を認めた純粋失書の1例
論文言語	J
著者名	稲富　雄一郎1）, 吉永　登志子2）, 田川　皓一3）, 米原　敏郎1）, 平野　照之4）, 内野　誠4）
所属	1）済生会熊本病院脳卒中センター神経内科 2）吉塚林病院リハビリテーション科 3）原土井病院高次脳機能障害センター 4）熊本大学大学院医学薬学研究部神経内科学分野
発行	神経心理学：22（3），219─225，2006
受付	2005年7月25日
受理	2006年3月2日
要旨	68歳，女性，右利き．脳梗塞による純粋失書をきたした．自発書字に比較して書き取りの障害が著明であった．漢字と仮名では特に仮名の障害が著明であった．病変は左角回を含む頭頂―前頭葉円蓋部から側頭葉前上部，さらに島の皮質から皮質下に波及していた．本例において自発書字と書き取りに解離が生じた原因として，書字にかかわる各感覚入力の統合から，書字運動実現までの過程が障害されていた可能性が考えられた．
Keywords	純粋失書, 脳梗塞, 自発書字, 書き取り
別刷請求先	〒861-4193　熊本市近見5-3-1　済生会熊本病院脳卒中センター神経内科　稲富雄一郎 inatomi@skn.saiseikai.or.jp