[第22巻第3号目次へ] Japanese/English

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論文名	MMSEの3単語再生課題への補助再生と再認再生の導入の試み―健常高齢者と軽度の近時記憶障害を呈するアルツハイマー病患者における検討―
論文言語	J
著者名	本田　智子1）, 伊藤　直亮1）, 佐藤　厚2）, 今村　徹1）3）
所属	1）新潟医療福祉大学医療技術学部言語聴覚学科 2）新潟リハビリテーション病院リハビリテーション部言語聴覚科 3）同　神経内科
発行	神経心理学：22（3），233─239，2006
受付	2005年11月24日
受理	2006年3月28日
要旨	軽度の近時記憶障害と加齢による健常高齢者の近時記憶低下の鑑別における，MMSEの3単語再生課題に補助再生課題と再認再生課題を加えた課題の有効性について検討した．健常高齢者31名と，年齢と教育年数を一致させた近時記憶障害が軽度のアルツハイマー病（Alzheimer's Disease：AD）患者33名を対象として検討した結果，近時記憶障害についてのAD患者群における感受性，健常高齢者における特異性の両者で，90％以上の高い値が得られた．先行研究では，われわれと同様の課題でAD患者のADL上の近時記憶障害の重症度を予測できることが示されている．今回の研究と先行研究から，MMSEの3単語再生課題に補助再生課題と再認再生課題を追加することで，健常高齢者からADL上の近時記憶障害が中等度までのAD患者に適応できる，近時記憶障害の有無と重症度の評価についての有用な指標が得られると考えられる．
Keywords	近時記憶障害, 補助再生, 再認再生, アルツハイマー病, ADL
別刷請求先	〒950-3198　新潟市島見町1398番地　新潟医療福祉大学医療技術学部言語聴覚学科　今村　徹 imamura@nuhw.ac.jp