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論文名 |
脳波(EEG)をベースとした500名規模の頭部外傷後遺症(TBI)患者の予後予測 |
論文言語 |
J |
著者名 |
白滝 龍昭, 日比野 新, 松原 充隆, 龍田 裕美, 岸 ひろみ |
所属 |
名古屋市総合リハビリテーションセンター |
発行 |
神経心理学:23(2),106─112,2007 |
受付 |
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受理 |
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要旨 |
頭部外傷後遺症(TBI)患者の予後予測について,解析方法や結果を提示し考察した.予測のための材料は,TBI患者554名の脳波,現時点でのIQ・三宅式記銘力検査・リバーミード行動記憶検査・PASATといった神経心理学的指標の得点,年齢,そして現時点から予測日までの日数である.これらから近未来の神経心理学的指標を推定した.解析方法には多変量の数値データを扱えることができ,予測やパターン認識に優れているファジィニューラルネットワーク(FNN)と呼ばれる非線形解析方法を用いた.FNNにより算出された推定値と臨床心理士による実測値の平均誤差は,VIQでは4.5点,PIQでは7.5点,FIQでは6.3点であり,誤差割合はいずれも6%以内であった.また,三宅式では3.8点,リバーミードでは2.6点,PASATでは5.6点の平均誤差で,誤差割合は10%前後であった.この方法ではIQの推定に関しては,比較的高い精度で推定できたと考えられた.本研究は各指標の未来値を予後予測として推定したが,今後は遠未来予測の確証を得るため,引き続き経時的にデータ収集を積み重ね実証実験していく予定である.
時代の流れとともに発達するソフトウエアーやハードウエアーの進化により,因果関係が認められる多変量のデータや指標があれば,今後,ある程度の精度をもった予測結果が求められると思われる.予測通りの症例の検討も必要だが,予測結果から外れた症例についての詳細な検討が重要になると考える. |
Keywords |
頭部外傷後遺症, IQ, 脳波, ファジィニューラルネットワーク, 推定 |
別刷請求先 |
〒467-8622 名古屋市瑞穂区みかん山1-2 名古屋市総合リハビリテーションセンター検査科 白滝龍昭
tatsuakis@green.livedoor.com |
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