論文名 |
レビー小体を伴う痴呆(Dementia with Lewy bodies:DLB)患者の認知機能変動の検討;Mayo Fluctuations Questionnaire(MFQ)日本語版改訂試案を用いて |
論文言語 |
J |
著者名 |
市野 千恵1), 小栗 涼子1), 佐藤 厚2), 今村 徹1)3) |
所属 |
1)新潟医療福祉大学医療技術学部言語聴覚学科
2)新潟リハビリテーション病院リハビリテーション部言語聴覚科
3)同 神経内科 |
発行 |
神経心理学:23(3),182─190,2007 |
受付 |
2006年4月19日 |
受理 |
2006年11月25日 |
要旨 |
MFQは,DLB患者の示す認知機能変動を健常者やAD患者から区別することを目的に,Fermanらによって作成された介護者を対象とする構造化インタビューである.MFQ日本語版に,認知機能変動を強調した表現と睡眠に関する項目を追加したMFQ日本語版改訂試案を作成し,AD患者家族43名とDLB患者家族11名に施行し有用性を検討した.認知機能変動に関する4項目と睡眠に関する2項目に有意差を認めた,認知機能変動に関する3項目と睡眠に関する1項目で群間差の傾向を認めた.本研究と先行研究で有意差または群間差の傾向を認めた認知機能変動に関する計8項目について各患者の合計得点を算出したところ,認知機能変動でADからDLBを検出する感度は82%,特異度は70%であった.これらの8項目をMFQ短縮版として用いれば,DLBとADにおける認知機能変動の簡易な検出,評価法として有用である可能性がある. |
Keywords |
痴呆, レビー小体を伴う痴呆, 認知機能変動, 構造化インタビュー |
別刷請求先 |
〒950-3198 新潟市島見町1398番地 新潟医療福祉大学医療技術学部言語聴覚学科 今村 徹
imamura@nuhw.ac.jp |