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論文名 自己身体部位失認の1例における身体情報処理過程の検討
論文言語 J
著者名 鶴谷 奈津子1), 大東 祥孝2)
所属 1)金沢工業大学先端電子技術応用研究所
2)京都大学大学院人間・環境学研究科
発行 神経心理学:23(3),209─219,2007
受付 2007年3月29日
受理 2007年6月28日
要旨 自己身体部位失認(AT)の発症基盤を探るため,AT1例に対して身体部位の呈示モダリティを操作した呼称/定位課題を実施した.視覚呈示による呼称はほぼ問題がなかったことから,身体部位名と位置の知識は保たれていると考えられた.しかし触覚呈示による呼称では正答率が下がり,触覚情報からの位置の同定が困難であると考えられた.また,定位課題では刺激の呈示モダリティを問わず正答率が低く,身体以外の空間を定位するエラーが高頻度で観察され,ターゲット部位の位置情報を自己中心座標系を利用してオンラインで処理する過程に問題がある可能性が考えられた.
Keywords 自己身体部位失認, 身体図式, 定位障害, 自己身体中心座標系
別刷請求先 〒920-1331 金沢市天池町3 金沢工業大学先端電子技術応用研究所 鶴谷奈津子 ntsuruya@neptune.kanazawa-it.ac.jp


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