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論文名 Williams症候群の認知神経心理学―描画発達とコミュニケーション―
論文言語 J
著者名 永井 知代子
所属 科学技術振興機構ERATO浅田共創知能システムプロジェクト
発行 神経心理学:24(1),48─60,2008
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要旨 Williams症候群は,視空間認知が著しく不良であるのに対し,言語・相貌認知などコミュニケーション能力が良好な発達障害として注目を集めた疾患である.しかし近年では,言語や相貌認知も健常とは異なる発達を遂げていることが示唆されており,過度の社交性や恐怖症がコミュニケーション上の問題になることもある.我々は,種々の条件下で模写とトレース課題を行い,何が描画の妨げになっているのかを調べ,それがコミュニケーションにどう影響するのかを考察した.その結果,visual indexingを中心とした視空間性ワーキングメモリーに制限があること,自己中心的表現を多用する傾向のあることがわかり,これが自己と他者の関係形成に影響していると考えられた.
Keywords Williams症候群, 描画発達, 模写, 参照枠, コミュニケーション
別刷請求先 〒606-8224 京都市左京区北白川追分町89-3 宮崎ビル3F 科学技術振興機構浅田共創知能システムプロジェクト共創知能機構グループ 永井知代子 nagai@jeap.org


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