論文名 |
発達性ディスレクシアの選定基準に関する一考察 |
論文言語 |
J |
著者名 |
橋本 竜作1)2), 柏木 充1), 鈴木 周平1) |
所属 |
1)大阪医科大学高次脳機能発達総合研究寄附講座
2)現 日本学術振興会,大阪医科大学小児科学 |
発行 |
神経心理学:24(4),258─265,2008 |
受付 |
2007年12月13日 |
受理 |
2008年4月14日 |
要旨 |
検査と発達歴を併用した発達性ディスレクシアの選定基準を提案した.発達障害児20名を対象に言語関連検査と文字習得に関する発達歴の問診を実施した.発達障害児を音読の遅い非流暢群10名と遅くない流暢群10名に分け,健常群9名を含めた3群間で,検査成績と発達歴を比較した.結果,言語関連検査で非流暢群は他の2群に比べ,漢字の読み書き,文の読解力の低下が示された.また,発達歴では非流暢群の多くが幼児期に文字への興味が見られず,全例で文字の習得段階から困難が存在した.非流暢群の検査結果や発達歴は,過去の発達性ディスレクシアの特徴と合致した.音読検査と発達歴を指標とした選定基準は有用であると考えられた. |
Keywords |
発達性ディスレクシア, 選定基準, 音読速度, 発達歴 |
別刷請求先 |
〒569-8686 大阪府高槻市大学町2-7 大阪医科大学 橋本竜作
ryu-saku@umin.ac.jp |