|
Full Text of this Article
in Japanese PDF (702K)
|
論文名 |
損得勘定する脳:金銭感覚の脳内機構 |
論文言語 |
J |
著者名 |
筒井 健一郎 |
所属 |
東北大学大学院生命科学研究科脳情報処理分野 |
発行 |
神経心理学:25(1),20─29,2009 |
受付 |
|
受理 |
|
要旨 |
お金は高次報酬(本来報酬としての価値を持たない刺激が,報酬と結び付けられて学習され,価値をもったもの)の一種である.ドーパミン細胞の主な投射先である,線条体,側坐核,扁桃体,帯状皮質,前頭眼窩野などの「報酬系」領域では,感覚情報とドーパミンによる報酬情報の統合によって,高次報酬の価値が表現されていることを示す知見が多く報告されている.筆者らは最近,脳機能イメージングによってヒトの脳活動をしらべ,金銭の価値が特に帯状皮質において表現されていることを明らかにした.さらに,高度な金銭の損得勘定には,前頭連合野の各領域の働きが重要である可能性も示唆された. |
Keywords |
報酬系, ドーパミン, 帯状皮質, 前頭連合野 |
別刷請求先 |
〒980-8577 仙台市青葉区片平2-1-1 東北大学大学院生命科学研究科脳情報処理分野 筒井健一郎
tsutsui@m.tains.tohoku.ac.jp |
|