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論文名 前頭葉症状
論文言語 J
著者名 船山 道隆1), 三村 將2)
所属 1)足利赤十字病院精神神経科
2)昭和大学精神医学教室
発行 神経心理学:25(2),148─161,2009
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要旨 映像が特徴的な局在性前頭葉損傷4例を報告した.第1例は両側前頭前野のほぼ全域に病変を認めた症例である.この症例は能動性がまったくみられず,外部の視覚刺激や触覚刺激に誘発された時に限り,強制的に把握・凝視・探索・詰め込み・使用といった行動が出現した.外部環境刺激に対する一貫した被影響性の亢進がみられ,人としての自律性が顕著に障害されていた.この症例と第2例においては,人が視界に入れば強制的にその人物,特に眼を凝視し,視界から消えるまで追視が持続するという強制凝視forced gazingを認めた.この強制凝視の機序は,把握現象,道具の強迫的使用,利用行動,模倣行動,環境依存症候群などと同様に,前頭葉損傷による抑制障害のため頭頂葉の機能が解放された結果であると考えられた.第3例・第4例は,全般的な脱抑制とは異なり,領域特異的に脱抑制が出現した症例である.この2症例では,右前頭葉眼窩面の機能障害に伴い,強制収集forced collectionismあるいは強制買物forced shoppingの出現を認めた.これらの症状について,衝動コントロールと強迫症状の観点から検討した.
Keywords 強制凝視, 自律性, 強制収集, 前頭葉眼窩部, 強迫
別刷請求先 〒326-0808 栃木県足利市本城3-2100 足利赤十字病院精神神経科 船山道隆 Fimndia@aol.com


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