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論文名 Frontal Systems Behavior Scale(FrSBe)によるパーキンソン病の前頭葉機能評価
論文言語 J
著者名 寺田 達弘1), 小尾 智一1), 吉住 美保2), 村井 俊哉2), 溝口 功一1)
所属 1)独立行政法人 国立病院機構 静岡てんかん・神経医療センター神経内科
2)京都大学大学院人間・環境学研究科共生人間学専攻認知行動科学講座認知科学分野認知機能障害論
発行 神経心理学:25(4),281─289,2009
受付 2008年11月17日
受理 2009年5月8日
要旨 前頭葉機能由来の行動障害に対する行動評価尺度であるFrSBeを用いて,パーキンソン病(PD)における日常生活上の行動障害を評価した.対象はHoehn & Yahr重症度分類がIIIのPD 47例.全例ともMMSE,RBMT,SDSが正常.対象にUPDRS III,FAB,自己評価版FrSBeを施行し,その家族に家族評価版FrSBeを施行した.PD発症前と比較して発症後では家族評価版及び自己評価版FrSBeの得点はいずれも有意に増加していた.PD発症後のFrSBeの点数は自己評価版,家族評価版ともUPDRS IIIと相関を認めずFABと有意な相関を認めた.よって,FrSBeで検出された行動障害はパーキンソンニズムの影響を受けておらず,PD発症後に日常生活上で前頭葉機能由来の行動障害が出現していると考えられた.これまで,FABなどのテスト形式の認知機能検査で検出されてきたPDの前頭葉機能障害は日常生活上の行動に大きな影響を与えないと考えられてきたが,今回の結果によりPDの前頭葉機能障害は行動障害として出現していると考えられた.
Keywords パーキンソン病(PD), Frontal Systems Behavior Scale(FrSBe), Frontal Assessment Battery(FAB)
別刷請求先 〒431-3192 静岡県浜松市東区半田山1-20-1 浜松医科大学第一内科 寺田達弘 tatuhiro@hama-med.ac.jp


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